挨拶

研究高度化・グローバル化特別対策室長
理工学部教授 今野晃市

 研究高度化・グローバル化特別対策室は、理工学部長の下に作られた組織で、通称研グロ、ケングロ、KENGURO と呼ばれています。変な名前に聞こえるでしょうが、商標に登録されているオンリーワンの組織です。私達研グロの使命は、海外協定大学や研究機関との学術交流や学生交流を推進することで、理工学部で行われている研究活動を活発にし、海外から留学する学生を増やすことです。世界から多くの留学生を呼び込み、キャンパスで英語や各国語での会話が聞こえるようなグローバルな学修環境を構築し、岩手大学を世界中の学生の留学先に選んでもらえるような、グローバルな大学にすることを目指して活動しています。

 そのために、留学生が母国語で岩手大学を紹介する「留学生の声」を発信したり、「JSTさくらサイエンスプラン」を通じて、アジアの協定校から、日本に来たことのない学生を招へいして、岩手大学を知ってもらうなど地道な活動をしています。さくらサイエンスプランへは、2014年から参加し、中国、タイ、台湾、モンゴルなどから、毎年多くの学生を招へいしています。招へい学生の中には、岩手大学が気に入って大学院に入学した学生もいます。また、海外協定校からのインターンシップ生や交換留学生の受け入れ、カナダ・サスカチュワン大学やスウェーデン・リンネ大学への学生送り出し、韓国・ハンバット大学校と本学学生がグループを作り、国際的な課題解決型共同教育PBLを行うことなどを通して、グローバル人材の育成にも挑戦しています。さらに、海外からの訪問者が、それぞれの研究、学部、大学、都市、国を紹介する「国際交流フォーラム(銀河レクチャー)」を開催して、学生や教職員に海外の事情を紹介する活動を行っています。

 研グロの活動は、年3回発行される季刊報を通して発信しています。これまで季刊報は、印刷物として配布していましたが、Web公開することで、より多くの方々に研グロの活動を知っていただきたいと考えています。また、年に2回、日本語の季刊報を抜粋して、英語版を作成しています。英語版季刊報は、銀河レクチャーで講演していただいた協定校の教員や、さくらサイエンスプランで招へいした学生、将来岩手大学へ来てみたい海外の学生などへ、研グロ活動を広報するために活用されています。

 協定校との学術交流や学生交流が軌道に乗り、継続的な交流を続けるためには、交流の中心となる教員の多大な努力が必要です。研グロは、協定校との継続的な研究交流や学生交流を目指して、研グロは活発に活動している教員や、国際的な研究をやってみたい若手の教員を支援していきたいと考えています。